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江戸絵画のイノベーション 奇想の系譜展@東京都美術館

東京都美術館で開催中の『奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド』へ行ってきました!

奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド

奇想の系譜展は美術史家・辻惟雄先生の1970年に出版された『奇想の系譜』に基づき、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の代表作を展示しています。

奇想とは、普通では思いつかないような奇抜な考えのこと。この本が刊行された1970年時点で高校の日本史の教科書に名前が載っていたのは誰もいません。異端、傍流とされていたそうです。

辻先生(御年86歳!)が発表した『奇想の系譜』がきっかけとなり、研究者が地道な調査を続け、その価値が見直されたことで、現在の「若冲ブーム」「江戸絵画ブーム」につながっていきます。辻先生の起こしたイノベーションであり、江戸絵画のイノベーションとも言える作品が一堂に会する本展、見ごたえたっぷりでした。

とくに私が好きになったのが、伊藤若冲の『鶏図押絵貼屏風』です。
12図の生き生きとした様々なポーズの雌雄の鶏を屏風にした本作は、若冲82歳、最晩年の作だそうで、初公開です。雄鶏の尾の形やかすれ具合は鳥肌ものですし、たまに描かれているひよこが超かわいいです。
また、紫陽花双鶏図や虎図(毛の描写がすごい!)など若冲の緻密で色鮮やかな作品も多く展示されています。

縦横2メートル超の大迫力ながら、目が丸くてかわいらしさも感じられる曾我蕭白の『唐獅子図』や、黒と白、大と小という二重構造を持ち、白象の背には黒いカラス、黒牛の横には白い犬が描かれている長沢芦雪の『白象黒牛図屏風』など、大作も多く展示されています。

虎や龍、達磨など同じモチーフを異なる奇想の画家が描いているものを同じ会場で鑑賞できるのも面白いです。

グッズは長澤芦雪の白象黒牛図屏風の牛の足元の白い子犬押しのようです。図録も辻先生の解説があったりと読み応えたっぷりでした。ただし、インパクト抜群な表紙の曽我蕭白の群仙図屏風は3/12からの展示です。

そして、音声ガイドのナレーションは小林薫さんで、まるで「美の巨人たち」の世界に入ったような気分になります(笑)

Information

展覧会名 奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド
会期 2019年2月9日(土) ─ 4月7日(日)
※2月20日(水)、3月20日(水)はシルバーデーにより65歳以上の方は無料(要証明)。そのため混雑が予想されます。
会場 東京都美術館
〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
開室時間 9:30~17:30
※会期中の金曜日、3月23日(土)、3月30日(土)、4月6日(土)は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
休室日 月曜、2月12日(火)
※ただし、2月11日(月・祝)、4月1日(月)は開室

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