道楽

年末年始に鰻登り!?「大江戸グルメと北斎」展

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北斎漫画より『鰻登り』 実際のウナギにはない腹びれが描かれている。北斎が意図して描かれたものと思われる。

もうすぐ開館2周年を迎えるすみだ北斎美術館の企画展。今回は「大江戸グルメと北斎」と題し、浮世絵を通した江戸の食文化の展示と、レプリカや当時のレシピ本も交えて江戸時代の料理を再現する内容となっています。今回は、そのプレス内覧会にお邪魔して、お話を伺ってきました。

「大江戸グルメと北斎」の大江戸

展示風景より 食品のレプリカとレシピが紹介されている。レプリカは東京家政学院性槓子文化博物館により制作されたそう。

江戸はいつ大江戸と呼ばれるようになったのでしょうか。館長の橋本 光明さんによると、1670年~1710年が江戸の高度経済成長期に当たるそうです。人口が増加し、消費市場が拡大すると日本の大都市としての江戸が確立されます。そして、江戸前として江戸発のものがブランド化されると、地方の人々も江戸へ憧れ、江戸に行こうとします。こうして、江戸は大江戸と呼ばれるようになりました。

ただ、そのような江戸の発展は戦後の高度経済成長期同様、都市の歪みやマイナス面も齎しました。今回取り上げられた北斎の肉筆画や錦絵の中には単に美味しそうな江戸の食文化としてだけでなく、裏側に描かれた世相への北斎の眼差しを感じ取ってほしいとのことでした。

食の流れを意識した流れから江戸食文化を知る

今回の展示は4つの章から成りますが、1章は江戸グルメの繁栄の背景となった農業や漁業の発達に関する展示、2章はそこで得られた食材、3章はそれらの食材を使ったレシピ、そして最後4章はそんな中での人気料理と食の生産から消費までの流れを意識した展示となっています。

展示風景より 漁業に関する錦絵 葛飾北斎 『百人一首乳母か絵と起参議篁』「わたの原八十島かけて漕出ぬと 人には告よ あまのつり船」にちなんだ作品

「第一章では農業、漁業、調味料等に分けて、関連する作品を展示しています。漁業は特に江戸の人たちにとって重要でした。また、江戸時代から牡蠣の養殖が行われている様子も描かれています。北斎は塩や砂糖が作られる様子も北斎漫画で描きました」(担当学芸員 山際さん)

第二章展示風景より 葛飾北斎 『鮟鱇図』 北斎の観察力と表現力が発揮された素晴らしい作品。虚ろな目は西洋の静物画の食材となる生物を描いたものを連想させる

第三章展示風景より さまざまな料理のレシピとレプリカが展示されている

「北斎は美食家だとか、スイーツ男子との逸話もありますが、料理の手間を嫌がって割烹から食事を運ばせていたことからそのような噂となったという説もあります。また、酒を飲まず菓子を好んだと言われています」(担当学芸員 山際さん)

第4章展示風景より 歌川広重、三代歌川豊国 東都高名懐石尽

「東都高名懐石尽は高級料亭を描いたシリーズです。広重が江戸の有名な料亭を描き、三代豊国がその料亭にちなんだ、というか連想した歌舞伎の登場人物を人気役者に似せて描いています。」(山際さん)

三代歌川豊国 『やつしけんじ 雨夜のしな定』今回の展示では味の素食の文化センターから貸し出されている作品もある。同センターでは貴重な資料だけでなく食に関する図書を図書館で貸し出しもされているとのこと

コラボcafe企画も。

展示会で紹介されている江戸の再現料理を実際に味わえるコラボCaféも開催されます。
「すみだ北斎美術館近隣のCaféでランチや江戸のスイーツを現代風にアレンジした甘味なども楽しめます」(広報 中原さん)

見るだけでなく、実際に食べる楽しみもある大江戸グルメと北斎展。本展の半券で周辺の江戸東京博物館や刀剣博物館等で割引特典等も受けられますよ!

開催概要

展示会:大江戸グルメと北斎

開催場所:すみだ北斎美術館

会期:2018年11月20日(火)~2019年1月20日(日)
-前期 11月20(火)~12月16日(日)
-後期 12月18日(火)~2019年1月20日(日)

開館時間:9:30-17:30(入館は17:00まで)

休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29(土)-31(月)、2019年1/1)

主催:墨田区・すみだ北斎美術館

所在地:〒130-0014 東京都墨田区亀沢2丁目7番2号
TEL:03-5777-8600 ハローダイヤル(8:00-22:00)

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