照明器具を作る事を生業としている身でありながら、展示空間の善し悪しを決める要素として、照明器具の作りそのものは大した比重がないものと理解していました。
それよりも、どこからどう当てるかの方がはるかに空間の出来に寄与する割合は高いものだと考えていて、この数年は妙な諦観を抱きつつ過ごしておりました。
今、取り組んでいる仕事で、展示設計側からユニークなアイディアが提示され、それを形にしてみたところ、こちらの想定以上の効果がある事が判り、久しぶりに目から鱗が落ちました。
私一人の着想ではないので、ここで説明することは出来ませんが、照明器具の改善だけでも、展示物への光の当たり方が大きく変化する道があることが判り、刺激的でした。
まだまだ、やるべき事が沢山ある分野であることが再認識できて、やる気が補充されました。

検証用に買ったミロのビーナス(石膏像)が大いに役立ちました。
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